施設・設備
本センターはトリチウムを扱う放射性同位元素取り扱い施設であり、「放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律」の規制を受けています。従って、管理区域内で作業する教職員、学生の放射線障害を防止するとともに公共の安全を確保する義務があります。この義務を全うするために、次のような通常の施設では見られない種々の安全管理設備が備えられています。
- トリチウムモニター設備
- 空気調和設備---送風設備 ; 排風設備 ; 冷暖房設備
- 排水処理設備---貯留槽;希釈槽;排水モニター
- 自家発電設備
- トリチウム除去設備---緊急用トリチウム除去設備
;グローブボックス用トリチウム除去設備 - グローブボックス
- 入退室管理システム
- 可燃性ガス等検出器
- トリチウム貯蔵庫
これらの設備は,本センターの安全性に直接関わる主要設備であり、常に正常に作動する事が求められます。このため、毎年1回、主要設備の大規模な保守点検を行い、補修・修理を実施しています。
【研究用主要設備】
平成7年度に核融合炉条件に対応する高濃度トリチウム条件を達成できる100Ciトリチウム取扱いシステムが設置されました。
本装置の特徴としてトリチウムプラズマを試料に照射し試料の変化を各種分光装置で測定できることがあげられます。また、トリチウムの貯蔵−回収−精製−分離ができ、核融合炉でのトリチウムサイクルを模擬することができます。本装置の設計には水素同位体科学研究センターにおいて研究、開発された数多くのトリチウム取扱い技術が導入されています。
【主要測定機器リスト】
- 低バックグラウンド液体シンチレーションカウンター
- 表面分析装置(X線光電子分光装置、2次イオン質量分析装置、質量分析器)
- 示差走査型熱分析装置
- 水素同位体イオン照射装置(イオン銃、電離真空計、隔膜型真空計、質量分析計)
- 全自動X線回折装置
- 非消耗アーク溶解炉(ターボ分子ポンプ)
- PCT(圧力−組成−温度)特性測定装置
- 赤外線イメージ炉
- 蛍光X線分析装置
- 超高分解能質量分析器
- アトムプローブ顕微鏡
- 超高真空成膜装置(ターボ分子ポンプ、エアーロック室)
- 広帯域X、γ線検出システム
- 100Ciトリチウム取扱いシステム
- 水素同位体分離装置
- 水素同位体透過実験装置
- 電池充放電試験装置
- ボールミル
- β線誘起X線測定装置
- 高真空マイクロバランス
- 走査型電子顕微鏡(SEM)
- 透過型電子顕微鏡(TEM)
- イメージングプレート
- マルチナノカロリーメーター
- バレルスパッタリング装置